藤岡 惇
2013年度~2016年度に国際平和ミュージアム副館長を務め、平和博物館運動に献身された山根和代さん(元・国際関係学部准教授)が、2025年7月18日に逝去されました。享年74歳でした。
山根さんは山口県の周防大島で1951年に誕生され、73年に同志社女子大学を卒業。アメリカ、ワシントン州、ピュージェットサウンド大学( University of Puget Sound)大学院に留学。帰国後、広島県立高校に奉職。 結婚とともに高知市に移住し、民間の平和資料館「草の家」の運動に参画されました。
1992年に創設された「平和のための博物館国際ネットワーク」(INMP)の11回の国際会議には、ほぼ毎回出席され、3回に及ぶ日本での開催にも貢献されました。99年7月以降、「平和のための博物館市民ネットワーク通信」(MUSE)の日英両語での刊行に尽力。2020年のオンライン会議の立命館での開催にあわせた『世界の平和博物館』の改訂新版づくりにも大きな役割を果たされました。
平和学分野の業績で、2006年に英国ブラッドフォード大学から博士の学位を得られ、2011年4月に立命館大学国際関係学部准教授に就任。同年、女性初のノーベル平和賞の受賞者―ベルタ・フォン・ズットナーの反戦小説『武器を捨てよ』を共訳・出版されました。
山根さんのお父様は、広島の被爆者。「京都被爆2世・3世の会」運動に加わるとともに、国際関係学部の夏季調査科目(広島・長崎)を5年間、担当されました。アメリカン大学(AU)のピータ・カズニックさん、AU卒の被爆者の近藤紘子さんとも連携して、酷暑の10日間、世界の若者とともに「核問題探究の旅」を続けられました。
INMPは、2025年8月16日にオンラインで世界各地を結び、山根さんの追悼集会を開きました。31名が集い、山根さんに感謝し、遺志を引き継ぐ決意を新たにしました。山根さんは「逆転せぬ正義を体現するアンパンマン」のお一人、 “My Life is My Message”(ガンジー)という美しい人生を貫かれた方でした。
「山根和代さん(1951-2025年)の人生を偲び、感謝し、継承する会」のご案内
山根さんのご遺族を招き、思い出の写真を映し、その貢献に感謝するとともに、何を継承したらよいかを語り合いたいと思います。平服でお越しください。オンラインでの参加(視聴のみ)も歓迎します。
とき 2025年10月2日(木)の午後5時—6時半
ところ 立命館大学国際平和ミュージアム2階ピースコモンズ
( 京都市北区等持院北町56-1、馬代通りに面す)
呼びかけ人
安斎育郎 小野房子 片山一美 兼清順子 君島東彦 近藤紘子 島野由利子 田鍬美紀 花垣ルミ ピータ・カズニック 藤岡 惇 (50音順)
(『立命館の民主主義を考える会ニューズ』2025年9月号より掲載』
上記の「山根和代さんを偲び、感謝し、継承する会」は、会場参加23名、オンライン参加19名、ご遺族5名を含めて、47名の参加を得て、予定通り開催することができました。病み上がりの安斎育郎さんも、無言館館主が窪島誠一郎さんとともに参加されました。アメリカン大学との被爆体験を学ぶ旅を担ってきたピータ・カズニック夫妻、近藤紘子さん、平和ミュージアム館長の君島東彦さんも列席され、心のこもったスピーチをされました。
ありがとう和代さん。

