現代平和論2022年度後期 レポート一覧

受講生数 299名

 今回も、中野克彦さんと共同担当してきた。以下は、全体で15回の授業のうち、藤岡が担当した8回分にかかわるレポートの論題一覧である。今回が、立命館大学で担当してきた44年間の授業・講義の最後となる。受講生の寄せてくれた授業アンケートにたいする私のコメントとシラバス(講義概要)を最後に掲載した。

藤岡第1レポート (「正体」レポート、10月10日―10月14日、配点は8点)

(1)孫のアルンが語る「ガンジーの生涯」のビデオ(https://youtu.be/6NiS0ogjf2k )映像を観たうえで、以下の問いにこたえてください。
1) 感銘をうけた言葉や学んだことをまとめてください。
2) 「非暴力・市民的不服従」(サティヤグラハ=真理の把持)の威力の大きさをガンジーは説いています。それはなぜですか。どんな状況下で、その威力が最大となり、どんな状況下では、小さくなるのでしょうか。
3) 現下の諸問題を解決していくうえで、疑問に思ったことや課題について、提起してください。

(2)藤岡の「正体」とかかわって、以下の2問から一つを選んで答えてください。
1)原爆投下50周年をきっかけに、立命とアメリカン大学との間で始まった「日米を結ぶ原爆を学ぶ旅」は、2017年夏をもって休止しました。「向日葵とアンパンマンーー23年目のゴールイン」(藤岡のHP http://eco-economy.ever.jp/wp/ の3.の最後に所収) を読み、もっとも注目したエピソードを1つ紹介してください。
2)『私と世界とあっちゃん先生』(藤岡のHPの「11.わが人生、わが郷土の歴史」所収)を読み、感じたことを述べてください。

 提出期間は、10月10日―10月14日(金)深夜12時まで。単位取得をめざす受講生は全員、このレポートを提出してください。そのため提出の最終期限を2023年2月5日まで延長します。ただし遅延程度におうじて、減点します。

藤岡第2 (そもそも)レポート(10月27日―10月31日)
 以下の問いの大部分にたいする藤岡の見解は、「帰りなん、いざ豊穣の大地と海へ」(藤岡HPの「藤岡の論文を読んでみませんか」の冒頭の文献)のなかに収録されています。私の見解の弱点を指摘しつつ、あなた自身の見解を展開してください。 なお今後は、一度提出するとレポートの再提出はできなくなります。完成レポートだけを提出してください。

Ⅰ.必答問題

(1)①イノチとは何ですか。あなたの意識(脳)がイノチを持っているのですか。それとも地球で30億余年引き継がれてきたイノチが今、あなたを生き、心身を自然体に発達させ、母体から分離後の一定の段階で「自我」を生み出してくれたのですか。 ②私の「自我」とは何ものなのでしょうか。どこから来て、どこへ行くのでしょうか。

(2)2百万年前の石器革命とともに、母系大家族と狩猟・採集にもとづく生活が始まり、「自然」からの「社会」の分離=枝分れが始まったとされます。その後、20万年前のホモ・サピエンスの出現、17万年前の「言語・認知革命」の影響下で、「社会」形成の心棒たる「文化」が生み出され、その結果、「社会」は50名の規模を超えて拡大するに至ったといいます。1万年ほど前には社会から「政治」が分離し、戦争、国家・帝国が生み出され、4千年前頃からは社会から都市・商人・市場「経済」が分離するに至ったとされます。そもそも自然、社会、政治、経済、文化とは何であり、相互にどのような位置関係に立つのですか。藤岡見解(「帰りなん、いざ ・・・」( 8-12ページ)や「唯物史観から生命史観へ」を読み、あなたの見解を展開してください。

(3)「幸せ」とは何ですか。藤岡見解の不十分な点を指摘しつつ、あなたの見解を展開してください。  

Ⅱ.選択問題

 以下の6問から4問を選んで答えてください。

(1)①真(真理)を追究する学問、②善(正義)を追求する宗教・倫理、③美(高貴さ)を追求する芸術は、文化活動の3大領域だとされます。それぞれ何であり、どんな位置関係に立っているのですか。「美しい人生」とは、どんな生き方のことなのでしょうか。具体例をあげて説明してださい。

(2)「こころ」とは何ですか。どこにあるのですか。「自分探し」に熱中したあげく、「心理主義」の罠に落ち込み、挫折する若者が増えていると聞きます。「心理主義」の罠からわが身を解放するにはどうしたらよいのでしょうか。

(3)①「エコノミー」(経済)と「エコロジー」(生態系)とは、ともに「オイコス」(棲家)というラテン語から生まれた派生語です。「エコノミー」と「エコロジー」とは、どんな関係に立っているのですか。ジャイナ教修道僧であったサティシュ・クマールさんの説明が簡潔で、参考になると思います。 検索してください。
 https://www.youtube.com/watch?v=1xWczP0jhuI  
 
(4)草場一寿さんの『毎日がイノチの祭』によると、①沖縄の晴明際の墓参では、子宮に模した亀甲墓の前や中に一族が集まり、どんちゃん騒ぎをすることが先祖供養となるとされています。それはなぜですか。②食前に「あなたのイノチをいただきます」と唱える人は多いのですが、沖縄やアイヌなど原始共同体の文化を継承する人の間では、食物を神の化身や自分の一部と捉え、「私の指をいただきます」と思っている人が少なくありません。それはなぜでしょうか。

(5)①肥沃な土壌のばあい、1グラムの土のなかに何匹の微生物が生きており、乾いた砂漠のなかではどうですか。②団粒構造を成し、自力で発酵・発熱するような肥沃で免疫力の高い土壌を作るにはどうしたらよいのでしょうか(藤岡見解は、「帰りなん」論文の補説「地球とミミズと経済学」参照)。③同様に、人体のなかに発酵・発熱するような肥沃で美しい大腸フローラを創りあげ、ヒトの健康(=免疫力の向上)と人間関係の健康(=平和)を増進するため、何をすればよいのですか。

(6) ヒトが大人になるとはどういうことですか。「自己中心」の「生存欲求」の段階を超えて、「小我」を「大我」へと成長させ、宮沢賢治、聖フランチェスコ、M.Kガンジーのような「自己超越段階」の「宇宙市民」に発達していくにはどうしたらよいのでしょうか。

 10月27日―10月31日の深夜12時までにマナバの「藤岡第2レポート」の部屋に提出してください。なおやむを得ない事情があるばあい、11月2日までの遅延提出を認めますが、遅れに応じて減点します。

藤岡第3(対話A)レポート(11月7日―11月10日)

 他の受講生が作成した藤岡第2レポートを読み、もっとも心を揺さぶられた注目作を3点選び、作品末尾の「コメント」ボタンをクリックし、どの箇所からどのように揺さぶられたのかを書き込んでください。
 その後、あなたの書き込んだ3点のコメントをコピーし、誰に対するコメントであるかを明記し、提出してください。 字数は自由。 配点は3点。
 なお自己の作品にコメントを寄せられた受講生は、当該コメント欄の末尾のボタンをクリックし、コメントへの返信を発してください。受講生コミュニティ内の「創造的対話(正ー反―合)の弁証法」の醍醐味を味わってください。
 11月7日から11月10日まで。 11月12日までは遅延提出を認めますが、遅延程度に応じて、減点します。

藤岡第4(戦争の真実)レポート(12月19日―22日)

以下の8問から6問を選択し、答えてください。

(1)1937年12月の「南京事件」について調べてください。経緯を説明しますと、同年7月に上海で日中両軍が衝突しました。日本軍は、上海での中華民国(蒋介石)軍の数ケ月におよぶ抵抗に難渋した後、同国の首都南京を攻略すべく西進し、12月13日に南京城内に侵攻しました。一方には、日本側の兵站の不足から多数の中国兵捕虜が戦時国際法に反して殺されたとか、便衣兵との疑いで、中国軍支持の民衆が殺害・強姦されたという主張があり、他方「南京大虐殺は幻だった」という主張もあります。
1937年12月16日・17日の捕虜の処分問題の解明を試みた「NNNドキュメント・南京事件Ⅱ」( https://www.dailymotion.com/video/x6jtf09 )を閲覧したうえで、この事件の真相について調べてください。なお事件の論争史については、https://seesaawiki.jp/w/ nankingfaq/ 時代背景については、東海大学教養部の鳥飼行博研究室のHP(南京虐殺) http://torikai.starfree.jp/1937/nanjin.html が参考となるでしょう(残虐な写真・映像ありますので、注意してください)。

(2)①15年戦争中(1931年―45年)に日本軍兵士用の性的「慰安施設」は、アジア各地のどこに、何か所ほど存在し、「日本軍慰安婦」の総数は、何名ほどだったのでしょうか。最近公表された「慰安所マップ」(http://fightforjustice.info/ )が一つの素材となるでしょう。 ②「日本軍慰安婦」の性格をめぐって2つの見解が対立しています。彼女たちの調達方法、人道に反する苦役、現地での監禁の程度といった点で比較した場合、他国でもよく見られた兵士相手の売春婦と同質の存在であり、日本軍側には非がなかったという主張があります。他方、他国と異なり、慰安婦施設の設営・管理に日本の軍部が関与しており、敵国人収容所から連行してきた女性だけでなく、虚言・甘言で連れてこられた女性の間にも、行動の自由を制限され、「性奴隷」の境遇に陥った者が相当数いたという見解もあります。 どちらの見解が正しいのでしょうか。当事者となった女性たちの証言を聴き、その真実度を判断しつつ答えてください。https://sites.google.com/view/inmp-2020/p59-virtual-tour-of-wam も参考になるでしょう。

(3)「NHK戦争証言アーカイブス」https://www.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/ 、戦場体験放映保存の会の「戦場体験史料館・電子版」www.jvvap.jp/ 、Bridge for Peace の「元日本兵へのインタビュー&交流の公式ブログ」http://blog.bridgeforpeace.jp/?cid=21239 を訪問し、もっとも衝撃をうけた戦場・戦争体験を1つ選び、衝撃を受けた理由を説明してください。

(4)①原子爆弾=原爆とは何ですか。とくに広島型原爆が核分裂材料の2%しか爆発せず、「玩具のような核爆弾」と評されたのはなぜですか。②水素爆弾=水爆は、無限の爆発力をもち、地球の生命系を絶滅する段階に来たと評されたのはなぜですか。③今日の核兵器は、超小型、超軽量の「ブースト型原爆」となっています。その原理は何ですか。④原子力発電=原発の基本原理は原爆とどう違っているのですか。「原発とはゆっくりと爆発する原爆」と評されるのはなぜでしょうか。

(5)①トルーマン政権は何のために、異なるタイプの原爆2発を中2日の間隔で投下したのですか。②日本をポツダム宣言受諾に追い込んだ決定的要因は、原爆の投下、ソ連軍の満州への侵攻に伴う日本軍の総崩れ、天皇制の条件付き存置の暗黙保証のうち、どれですか。③原爆投下の責任は誰が、どのような形でとるべきなのでしょうか。藤岡惇「原爆投下と敗戦の真実――米国の『アメとムチ』作戦の全貌』(藤岡のHPにあり)を批判的に読解し、あなたの見解を展開してください。

(6) 第一次大戦の反省を踏まえた国際連盟の結成、1928年の不戦条約を画期として、戦争をめぐる国際法規や国際人権法の基準は大きく刷新・強化されたと、オーナ・ハサウェイ他『逆転の大戦争史』は主張し、それ以降に日本帝国が強行したアジア太平洋戦争(1931-1945年)には、強化された新基準にもとづき判断すべきだとしています。この主張の是非を判断してください。

(7)①「戦争捕虜」(POW) と戦犯(War Criminal)とは何が違いますか。連合国が東京の地で日本人A級戦犯を裁いた「極東国際軍事裁判」の意義と弱点はいかなるものでしたか。
②遼寧省撫順の戦犯管理所に囚われていた982名の日本軍戦犯の場合、人道的取り扱いを受けたこともあり、全員が「真相」を告白・悔悟し、帰国したという事例があります。このような「撫順の奇蹟」はなぜ起き、南アフリカや韓国での「真実・和解委員会」や世界各地の「修復的司法」(Restorative Justice)の実践に、どのような影響を与えたのでしょうか。
③仮に「東京法廷」でも撫順方式が採用され、罪責を認め、真に悔悟した戦犯が、体験学習の講師を勤めることを条件に赦免され、津々浦々の学校を行脚するようになったならば、戦後の日本はどう変わったのでしょうか。中帰連会館ミュージアム https://sites.google.com/view/inmp-2020/p03-chukiren-peace-museum  および野津報告 https://sites.google.com/view/inmp-2020/p27-the-significance-of-fieldwork-at-the-sites-of-harm-during-the-war-of-ag  が参考となると思います。

(8)乗松聡子さんが共同代表を務めるINMPの2020京都大会では、110のデジタル作品が展示されています(https://sites.google.com/view/inmp-2020/home )。「世界の平和博物館2020」(英語・日本語双方の電子版、https://sites.google.com/view/inmp-2020/museums-for-peace-worldwide )に掲載された301の施設(うち84施設は日本内)にアクセスすることもできます。これらのなかで、もっとも心を動かされた作品や施設を日本から1つ、外国から1つ選び、他の受講生に説明してあげてください。
日本語でも理解しやすい作品群としては、立命館大学国際平和ミュージアム、第5福竜丸ミュージアム https://sites.google.com/view/inmp-2020/p39-daigo-fukuryu-maru-exhibition-hall-the-voyage-for-the-nuclear-free-fu 、ホロコースト教育資料センター https://sites.google.com/view/inmp-2020/p84-learning-about-and-from-the-holocaust-in-japan 、沖縄不屈館 https://sites.google.com/view/inmp-2020/p85-fukutsukan-kamejiro-senaga-and-the-peoples-history-museum などがあります。自らの眼力を信じ、好みの作品・施設を選んでください。 

藤岡第5(対話B)レポート(12月28日―31日)

 他の受講生が作成した藤岡第4レポートを読み、最も心を揺さぶられた作品を3点選び、作品の末尾にある「コメント」ボタンをクリックし、心を揺さぶられた理由を説明してください。その後、あなたの書き込んだ3点のコメントをコピーし、誰に対するコメントであるかを明記し、提出してください。  
 なおコメントをもらった人は、当該コメント欄末尾のボタンをクリックし、返信を送ってください。受講生コミュニティの「創造的対話(正ー反―合)の弁証法」が始まることを期待しています。 配点は3点。

藤岡「第6(未来)レポート」(2月1日―6日)

  以下の9問から7問を選んで、答えてください。

1)1940年代―70年代末の時代の米国資本主義は、外政面では「国連など社会的パワーによる規制下の帝国主義」という特質を帯び、内政面では「修正資本主義=福祉国家」という特質を帯びるようになります。このような時代環境の下、米国はじめ、多くの国々では、資産格差が大きく縮小し、消費市場が拡大し、GDPの成長率が高まる傾向を示しました。
  ①それはなぜですか。②80年代の新自由主義(脱規制)時代になると、資産格差が拡大するようになりました。格差は、どのような仕組みで生まれてきたのですか。 ③格差社会は、デフレを激しくし、コミュニティを引き裂き、景気を悪くするという人がいます。その主張は正しいですか。藤岡HPの「論文を読みませんか」の2の最初の論文が、参考になると思います。

2)有利な投資先が枯渇する大不況の時代と覇権の交代期が重なると、経済活性化の切り札として戦争への期待が高まり、軍産複合体が成長するとされます。軍産複合体とは何ですか。戦争への期待が高まるのはなぜですか。
2005年サンダンス映画祭でグランプリをえた「アメリカはなぜ戦うのかー-軍産複合体の役割」のユーチューブ映像を観たうえで、論じてください。 https://www.youtube.com/watch?v=MlZ7vKc3Q9c 

3)2003年3月、イラクのフセイン政権を転覆するための戦争を米国は開始しました。それはなぜですか。2001年10月のアフガン侵攻から数えると、21年間に及びますが、この間の米国の中東・中央アジアのペトロ(石油・天然ガス)資源の掌握の試みは、壮大な失敗に終わりました。なぜ失敗したのでしょうか。

4)①2015年以来の米中の新核冷戦は、どのような目的の下で、なぜ始まることになったのでしょうか。②極超音速飛行体の出現といった事態を打開するには、敵基地の先制攻撃が不可欠だという主張が台頭しています。それはなぜですか。

5)憲法9条の規定に拘束されて日本の政権は、「専守防衛」という原則を守るとしてきました。①「専守防衛」(Non Offensive Defense)とは何ですか。軍事力にはどんな特質と制限が課されるのでしょうか。北欧・スイスなどの事例を調べてください。②「専守防衛」では東アジアの平和は維持できないという主張が台頭しています。それはなぜですか。

6)次の核戦争は起こるとすれば、サイバー・宇宙空間の衝突から始まる「核戦争7.0」となると主張する論者がいます。①「核戦争7.0」とは何ですか。②核戦争7.0が始まった場合、どのような形で進行すると予想されますか。③敵の核戦力をすべて破壊する「拒否抑止」を米国が完遂し、核戦争に圧勝できるという可能性はどの程度ありますか。もしこの作戦を実施した場合、どの程度の経済的、社会的、エコロジー的コストが発生するでしょうか。

7)気候とエネルギーの危機を打開するため、新型の原子炉の開発や既存原発の再開が不可欠という主張があります。他方、日本の原発は、憲法9条下という想定で建設されたために、軍事攻撃への耐性が十分ではないという声もあります。多数のドローン兵器の襲来、ミサイルの直撃によって、福島第一原発、あるいは若狭湾の原発群が攻撃された場合、どの程度の耐性があるのでしょうか。原発を防衛するには、どの程度の追加支出が必要となるでしょうか(HPの2の最後の論文が、なにほどか参考になると思います)。

8)ウクライナ戦争は、中央アジアに眠る莫大なペトロ資源、食料資源の掌握をめぐる、英米・NATOとロシア(ロシアを経済的に支える中国・新興経済国)の間の「代理戦争」という様相を鮮明にしてきたという主張があります。①この主張は正しいですか。この戦争の正体とは何ですか。②この戦争を第3次世界大戦、あるいは核戦争の発火点にせずに、終結させるには何をなすべきでしょうか。

9)地域世界を軍事同盟で分断すれば、疑心暗鬼を強め、軍拡を促進する面があることから、すべての国を平等に包摂し、善隣友好を促進し、不法行為が発生したばあいは、地域世界が自律的・民主的に解決するという「集団安全保障」の考え方を土台にして、国連は結成されました。同様のしくみを地域世界レベルで築こうとして、東南アジアの10か国は「アセアン」に結集し、2008年にはTAC(東南アジア友好協力条約)というしくみを築き、中国と米国の覇権争いに巻き込まれない非同盟の第3極の形成をめざしています。
 ①欧州では軍事同盟によって分断され、相互不信と戦争の危機が高まり、東南アジアとは対照的な事態となっています。なぜ東南アジアでは、相互信頼を深め合う、このような善隣友好システムが築かれたのでしょうか。②この経験を東アジア全体の善隣友好=信頼と平和づくりに役立てることは可能ですか。そのためのアイデアを考案し、交流してください。③北朝鮮の核ミサイル開発問題を解決するにはどうしたらよいのでしょうか。④台湾問題を平和的に解決するにはどうしたらよいのでしょうか。

 2月1日から2月6日(月)の23時59分までにマナバに提出してください。締め切り期限を過ぎると提出できなくなります。形式・字数は自由です。

以上

最後の挨拶―― 授業アンケートへの藤岡のコメント
半年間お付き合いいただき、ご苦労様でした。アンケートには、299名の登録者のうち、16%にあたる48名が回答してくれました。「能動的に授業に取り組みましたか」という設問には79%が、「自主的な学習への意欲が促進されたか」という設問には71%が肯定的に回答してくれました(「ある程度」も含む)。実際、授業のための予習・復習やレポートづくりのために、毎回60分以上を費やしたと答えた人は、全体の45%を超えました。
 8種類のレポートを書いてもらったのですが、力作が多く、Aプラスの評価を得たものが65名、Aの評価を得たものが75名に達しました。「この授業が自分の学びに役立った」と回答した人が全体の79%に達したことと併せて、嬉しい結果でした。44年間の私の立命での教職生活にたいする皆さん方の「評価」として、受け止めさせていただきます。長年、ありがとうございました。

なおこの授業のシラバスは:
https://ct.ritsumei.ac.jp/ct/syllabus_5694944_listdraft